中国デザイン専門学校2017 タブロイド 表紙メイキング

2016.11.5

長らく制作させていただいている中国デザイン専門学校の学校案内。近年、ビジュアルイメージと学校の概要がひとおり分かるビジュアルタブロイドと、授業の内容や要項などをまとめた冊子を分冊するスタイルも本年度で3年目となりました。
《過去の制作物》中国デザイン専門学校 2015 2016


 

ご担当の先生と、本年度の制作コンセプトメイキングのミーティングをしていき、いろいろな資料とサムネールを基に広報の先生、カメラマンさん、弊社スタッフとビジュアルの方向性を探ります。練った案のすりあわせを行った後に数案に対し、その内容を具体的に落とし込みます。弊社ADの描いた訳の分からない落書きを、デザイナーが画にしてくれました!ありがとう、素晴らしい!

スケッチにした数案をもとにさらにミーティング。
どの方向性が学校のイメージとして相応しいかを、学校、カメラマンさん、デザイン担当、それぞれの方向性から見た内容で数時間、話し合い、話し合い、話し合い、その結果「学生が自分の好きな世界に囲まれた世界に存在する」というイメージをメインにすることが決まりました。熱いミーティングです。


 

今度は、その「自分の好きな世界」を具象的なものにするのか?抽象的なものにおきかえるのか?という検証です。弊社の別デザイナーが、具体的な道具をコラージュするような画面構成で制作してくれたラフラフのモックアップ。実際に紙を切って工作して、撮影に合わせたレイヤー状に並べてシミュレーションモックアップをしています。Photoshopの合成では、表現できない立体感が溢れています。イラレの画面上で試作しているものも比べると、物質感が全然違いますね。

こちらの案は、学校が「ポップ」という方向を目指したいということで、残念ながら没になってしまいました。

「ポップ」な世界を目指して、再度モックアップを制作してみました。「世界」というぐらいですので、森の中にいるようなイメージを模しています。今回のモデルさん(学生さんです)の身長が160cmぐらいですので、それを考慮したスケール調整同時にしていきます。今度のモックアップはさらに立体的に作りました。前回のモックアップと比べて、さらに奥行き感と立体感が増しています。


上記の案で無事学校確認をとり、これをどうやって実現していくか!?に頭を悩ませます。背景のメインになる大木がおよそ220cm。横幅が220cmぐらい。普段、こんなせっとを作らないので、気分的にはなかなかの大きさです。基本的にはハレパネを使用しますが、それぞれ自立させるにはどうすればいいのか?メインになる木は200cm越えのパネル。しかも細い幹。

それぞれがデカいモノなので、試作するわけにもいかず、実際にスケールが合っているのか?画角も合っているのか?を様々な方法でチェックしていきます。

まずは、CG。
CGソフトの中で、実際のスケールに置き換えてセットのテクスチャーを貼り付け、実際の画角のカメラを置いてみて、CG内で撮影。なかなかいい感じに収まりそうです。

CGソフト内でざっくりと撮影した感じ。


次は、自社での新聞紙テスト。新聞紙ならどんなに消費してもそんなにはイタくありません。実際の大きさに近い大きさで切ってみて、スケール感を探ります。

業者さまにパネルを発注して、もろもろの小物を自社で制作。涙ぐましい小物製作の数々。


 

準備も万端!パネルも到着!撮影日の前日に、セット組みにスタジオへ!
地味〜に、少しずつセットを組み上げていきます。



すべてのセットを組み上げた後は、明日のためにライティングも調整しておきます。

さまざまなテストや、資材発注を終え、やっと、やっと撮影日当日。


 

完成したタブロイドの表紙です。作った自分たちで「素敵!」と思ったものになりました。
生徒モデルさんも、スゴく自然に表情をくれて、とても楽しい撮影になりました。

プロデュース/中国デザイン専門学校、藤若典弘(V.I.F., Inc.)
アートディレクション、デザイン/古城未菜、藤若典弘(V.I.F., Inc.)
写真/福田ジン(Quatro Photo Design)
メイクアップ/中国デザイン専門学校
モデル/中国デザイン専門学校

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