大原美術館「特別展 異文化は共鳴するのか?」
2024年4月23日~9月23日に、倉敷美観地区にある大原美術館で開催される特別展のためのビジュアル開発を行いました。
三浦館長、美術館を運営する財団の方々と共に「異文化」「共鳴」という一見難解なコンセプトに基づいたビジュアルの方向性などについて協議を重ね、本ビジュアルの決定に至りました。
新しく指針にされる方向性である「異文化」「共鳴」という抽象的な内容をいかにビジュアライズして定着させるかに注力しました。最終的な決定案では、曲線が幾層にも重なり合い、そこから見えてくる部分に「異文化 = 形や色が画一ではない線の出会いや衝突」「共鳴 = 多くの要素が集まり、俯瞰で見えてくる新しい色や形」を見出す表現になっています。
タイトル文字についても、コンセプトとなっている「異文化」「共鳴」の文字がそれぞれ異なる意を表していることが示唆できるように「異文化=ゴシック体」「共鳴=明朝体」をベースに開発した。また、本展覧会のタイトル「異文化は共鳴するのか?」が、言葉の投げかけのような要素を持っているため、タイトルが言葉として発しているような表現を目指し、縦組でのデザインとしている。補足として、タイトルがメッセージの要素を備えているとうことは、コンセプトヒアリングの段階でも示唆されていたので、それを体現・表現に定着させることができたことは、この表現が最適解の一つであったと自負している。
[取り組み]
□コンセプトヒアリング
□ビジュアル開発企画ミーティング
□アートディレクション
□メインビジュアル開発(デザイン)
□タイトルデザイン開発(デザイン)
□PRツール開発(デザイン)(ポスター、フライヤー、チケット、JR中吊り、図録表紙、新聞広告、看板、特別展ウェブサイトへのビジュアル提供)
展開ツールの一例
新聞広告
図録表紙
メインビジュアル開発へ至るまでのビジュアルのラッシュ案の一部。様々な方向性考慮して作成し、検討を重ねた。